こんにちは!
私は山形に住んでいますが、
幼少期には自宅の近くの田んぼのほとりで
静かに光るホタルを見つけてはしゃいでいた記憶があります。
今では環境も変わり、田舎でも
「ちょっと歩けばホタルがたくさん」
とはいかなくなりましたよね。
ホタルを見たいときには
ホタルが生息している場所やホタル鑑賞のイベントを
わざわざ探していかなければいけなくなりました。
最近の小さい子は動画や写真でしか
蛍を見たことがない、という子も多いでしょう。
ですが、ホタルの幻想的な光はとても感動的で
ぜひ子供にも見せてあげたい景色のひとつでもあります。
そこで、この記事ではホタル鑑賞の参考になるよう
ホタルが活動する時期や生息の条件をまとめました。
この記事を読めばホタルを見ることが
思っているよりも難しいことが分かるかと思います。
最後には山形県内でホタルを見ることができるスポットを
いくつか紹介していますので
ぜひ足を運んでみてくださいね!
目次
ホタルの時期はいつ?
ホタルは5月後半から梅雨にかけて活動しています。
とはいっても、一辺倒に初夏!という訳ではなく
地域や気候、ホタルの種類によっても
活動の時期は異なります。
ホタル鑑賞のホタルというと
主にゲンジボタルとヘイケボタルの2種類ですが
ヘイケボタルは1ヶ月くらい遅いですね。
ヘイケボタル : 6月~8月
また、南に行くほど時期が早いので
「ホタルの時期を逃した!」という時には
北上するとまだチャンスがあったりします。
桜と一緒ですね。
参考までに各地域ごとに大体の時期を載せておきます。
九州・沖縄 | 5月~6月下旬 |
中国・四国・近畿 | 5月下旬~7月上旬 |
関東・中部 | 6月上旬~7月 |
北海道・東北 | 6月~8月 |
暖かい年は少し早かったりと、
その年の気候によっても変動します。
ホタル生息の条件
「ホタルは水がキレイな場所でしか育たない」
ということを聞いたことがある方は多いかと思います。
近年、水質汚染が問題になっていますから
ホタルが減ったのも頷けますね。
でもホタル生息の条件はそれだけではなく
実はとっても厳しくて、
色々な条件がクリアできて初めて
ホタルが安心して暮らせる環境になります。
光を鑑賞できるのは主に水生ホタルの
ゲンジボタルとヘイケボタルですが
そのうちゲンジボタルの生息条件について紹介します。
ゲンジボタルのタマゴに必要な条件
- 水際にコケが生えている。
まずは産卵場所が必要ですよね。
ゲンジボタルの幼虫に必要な条件
- 農薬や排水が混じらず、ゴミが落ちていないキレイな水がある。
- 川底に石や砂利がある。
- やわらかい土がある。
- カニワナとカニワナのえさが豊富にある。
ホタルが育つにはキレイな水が必要です。
ホタルの幼虫は重なった石の隙間で暮らしているので
川底に石や砂利があって、
流されてしまわないくらいの緩やかな流れがベスト。
ホタルの幼虫はカニワナをえさにしているので
そのえさがたくさんいる場所が生息場所になります。
また、さなぎになる準備としてやわらかい土も必要ですね。
ゲンジボタルの成虫に必要な条件
- 飛べるだけの広い空間がある。
- 風当たりが強くない。
- 休息するための木陰がある。
- 人工照明がない。
日本に生息している50種類のホタルのうち、
光るものはゲンジボタルを含めて14種類です。
求愛行動とも言われていますが、
ホタルは光でコミュニケーションを取っているので
人工的な灯りがなく暗闇であることが絶対条件です。
人家がない、街灯がない、車道がない、
もしくはあっても細くて交通量が少ない。
そういう場所がホタルの場所です。
うっそうと茂った森をイメージするかと思いますが、
盛大に生い茂っている・・・というよりかは
飛び回れるくらいの広い空間があることが必要です。
ヘイケボタルの場合
ヘイケボタルの生息の条件は
ゲンジボタルの条件とほぼ同じです。
ただし、えさはタニシなので
タニシが生息している水田や湿地が主な生息場所になります。
山形でホタルがいる場所
ホタルの生息条件について紹介しましたが、
まさに自然そのままの場所であり
探すのはちょっと大変です。
そこで、山形県内でホタルを見ることができる場所、
ホタルが生息できる環境が整っている場所を
4箇所ほど紹介します。
ホタル鑑賞のイベントなども行っているので
ぜひ足を運んでみてくださいね!
小野川温泉 ほたる公園
小野川温泉は米沢市にある温泉街で
ゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタル・クロマドボタルの
4種類を一度に見ることができるおすすめのスポットです。
もちろん全て自然発生の天然ホタル。
ホタルの時期である6月中旬から7月中旬には
「ほたるまつり」を開催。
近隣の露天風呂や茶屋も遅くまで営業を延長し
ゆっくりとホタル鑑賞を楽しむことができます。
湯田川温泉 ほたるの里
湯田川温泉は鶴岡市にある温泉街。
温泉街から5分ほど歩いたところに「ほたるの里」があり
御殿山のほうにはゲンジボタル、
岩清水八幡神社のほうにはヘイケボタルと
2種類のホタルを見ることができます。
旅館から浴衣のまま歩いて行けるのがポイント♪
手提げ提灯の貸し出しもあります。
西山ふるさと公園
上山にある低山で、天然のゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタルが
生息しています。
そのままの自然を残したような場所で
ホタル以外にも希少な蝶やトンボ、植物などがあり
市全体でその環境を大切に大切に守っています。
ホタルの見頃は6月中旬~7月上旬。
それ以外の時期でも低山ハイキング、バードウォッチング、
山菜・きのこ採りにおすすめのスポットです。
自然を残しつつ、散策路も整備されているため
小さなお子さんでも安全に歩くことができます。
東沢ほたるの里(東沢ゲンジボタル保護地)
東沢ほたるの里は蔵王ダムの少し手前にあります。
数千匹のゲンジボタルが生息しているほか、
ヘイケボタル、ヒメボタルも見ることができます。
以前は駐車場がなく、路上駐車の列ができていましたが
現在では近くに駐車場ができ、改善されています。
真っ暗な場所なので、足元を照らす灯りを持参すると
安心ですね。
ただし、保護地の手前で消灯するようにしてください。
係の方からもライトを消すよう促されます。
ホタルの時期はいつ? まとめ
・ホタルの時期は気候や地域、ホタルの種類によって異なる。
・ホタルが生息するためにはキレイな水のほか
えさが豊富にあることや人工的な強い光がないことが大事。
・ヘイケボタルはゲンジボタルの条件とほぼ同じだが
えさのタニシがいる水田や湿地が生息地になる。
・山形にはホタルの生息環境がいくつかあり
大切に守られている。
ホタルの時期と生息の条件、
山形県内のホタルスポットを紹介しました。
ホタルが生息するには、
キレイな水があり、木やコケがあり、照明がなくて暗い・・・
という自然そのままの環境が必要です。
そういった場所は今ではあまりありませんし
これからも減っていく一方でしょう。
だからこそ、今ではあまり見られないホタルを見に行きたい、
見せてあげたい、と思うものですが
ホタル鑑賞ができるのはその環境を守る人の
努力があってこそです。
ホタルは繊細な生き物で鑑賞するのに注意も必要ですが
一人ひとりがしっかりルールを守って
ホタルとホタルの環境を守っていけるといいですね*^^*