こんにちは!
「銀杏を食べ過ぎると鼻血が出る」
「銀杏は歳の数までしか食べちゃダメ」
というのを聞いたことがあるでしょうか。
小さい頃から食べ過ぎないように注意されてきた方でも「なぜダメなのか」を知っている方は少ないのではないでしょうか。
この記事では、知らないと怖い銀杏中毒について症状や対処法、何個まで食べていいかをまとめました。
特に小さな子供は中毒になりやすいのでぜひ気をつけて食べるようにしてくださいね!
銀杏を食べ過ぎるとどんな症状が出る?
銀杏にはメチルピリドキシン(MPN)という成分が含まれています。
MPNはビタミンB6にとってもよく似た成分。
体はビタミンB6と間違えて取り込もうとします。
ですが、実際ビタミンB6ではないですし、ビタミンB6の働きもしないので体はビタミンB6が不足した状態になります。
そうすると、ビタミンB6欠乏症として次のような症状が出ます。
- 腹痛
- 嘔吐
- めまい
- 頻脈
- ふらつき
- 痙攣
- 意識障害
また、MPNは神経の興奮を抑えるGABAの働きを阻害するので次のような症状も起こります。
- 痙攣
- 呼吸困難
- 手足の麻痺
- 不整脈
これらの症状はぎんなんを食べ過ぎてから数時間で起こり24時間ほど続きます。
最悪の場合は死に至ることも・・・。
鼻血どころじゃないですね。
とはいえ、大人は肝臓にMPNを解毒する酵素を持っているので、健康な大人であれば問題ないと言われています。
ただし、個人差はありますし酵素の生成が追いつかないほど大量に食べれば中毒症状は出ますから、ピスタチオ感覚でパクパク食べるのは避けたほうがいいですね。
以下に当てはまる人は中毒症状が出やすいので要注意です!
・ひどい偏食で普段からB6が不足している人
・肝臓に障害がある人
・幼児
食糧難の時代には、銀杏を大量に食べたことによって中毒死するということもよくあったようです。
銀杏の食べ過ぎは何個から?
ではどのくらい食べると「食べ過ぎ」になるのでしょうか。
銀杏で中毒症状が出るのは、子供が7個~150個、大人が40個~300個と言われています。
大分幅広いですよね。
特に中毒が起こりやすいのは子供ですが、5個食べただけで痙攣を起こしたというケースもあるようです。
昔の人がよく言っていた「銀杏は歳の数まで!」というのもあながち間違っていないようですね。
個人差もあるので、まずは少ない個数から様子を見て食べるようにしましょう。
銀杏を食べ過ぎたときの対処法
銀杏を食べ過ぎたときには、嘔吐や下痢といった食中毒のような症状が出ます。
そのような症状が出たときには自己判断で処置せずに、すぐに病院へ行くようにしましょう。
このとき、無理に吐かせないようにしてください。
体力を消耗しますし、痙攣を誘発することもあります。
病院では
- 銀杏を食べたこと
- どのくらい食べたか
- いつ食べたか
- どのような症状か
をきちんと伝えると医師の判断もスムーズになります。
状況をよく分かっていて、正確に伝えられる人に付き添ってもらうというのもいいですね。
銀杏中毒の場合、ビタミンB6が不足している状態ですからビタミンB6の注射を受けるとすぐによくなります。
銀杏を食べ過ぎるとどんな症状が出る? まとめ
・銀杏を食べ過ぎるとビタミンB6が不足してめまいや痙攣を引き起こす。
・MPNがGABAの働きを阻害し、呼吸困難や不整脈を起こす。
・健康な大人はMPNを解毒する酵素を持っている。
・偏食の人、肝臓に障害がある人、幼児は症状が出やすいので要注意!
・銀杏中毒になるのは子供が7個~150個、大人が40個~300個。
・中毒症状が出たら自己判断で処置せず、すぐに病院へ。
・中毒症状が出たら無理に吐かせないこと。
銀杏中毒について症状や対処法を紹介しました。
ぎんなんは子供にとってはおやつ、大人にとってはおつまみとついつい手が伸びて食べ過ぎてしまいます。
銀杏は食べ過ぎないほうがいい、ということは知っていてもまさか痙攣や意識障害まで起こるとは思いませんよね。
ぎんなんは栄養が豊富なので、中毒を怖がってまったく食べなくなるのはもったいないことです。
自分にとっての適量を知り、美味しく頂きましょう!