こんにちは!
毎日暑い日が続きますね。
熱中症予防には水分補給と塩分補給が必要!とよく言われていますが、
塩分はどうして必要なの?と疑問を持ったことはありませんか?
私自身も「塩分なんて摂ったらますます喉渇いちゃうんじゃないの?」
と思っていました。
それに、私たちは普段の食事でも一日に必要な塩分を
はるかに上回るほどの塩分を摂っています。
「減塩しましょう」「薄味にしましょう」と言われている中
熱中症予防としてさらに塩分を摂っていいものでしょうか?
この記事では、熱中症対策として塩分補給が必要な理由と
高血圧の方の塩分補給について紹介しています。
体のしくみについて正しい知識を持ち、
適切な熱中症対策を行いましょう!
目次
熱中症予防で塩分を摂るのはなぜ?
炎天下の中激しい運動などをすると上がった体温を下げるために
たくさん汗をかきます。
汗を舐めるとしょっぱいことから分かるように
汗をかくと水分だけではなく塩分も失われています。
体液にはもともと水分のほかナトリウムなどの電解質が含まれていて
体にとって必要なものですから、
それが失われたときには補給する必要があります。
水分補給と塩分補給をするのは、どちらも
「失ったものを補う」という意味があります。
現代人は普段の食事でも必要量を超えた塩分を摂っていますが
「摂りすぎなほど摂っているから改めて摂らなくてもいい」
というのは間違いです。
「昨日たっぷり水飲んだから今日は飲まなくて大丈夫!」
というのと同じですからね^^;
必要な量を下回ったら補う必要があります。
ただし、塩分補給をするのは炎天下の運動などで大量の汗をかいたときや
食欲不振で全く食事が取れないときだけです。
暑い場所で普通に過ごしているときや、
涼しい部屋で汗をかいていないときは
特別意識して塩分を摂らなくても、
水分補給だけで大丈夫な場合が多いです。
暑い場所でじわじわとかいた汗は
汗腺から塩分が再吸収されますし、
そもそも汗をかいていなければ
塩分が失われることもないからです。
さほど汗をかいていないのに塩飴とか舐めていると
塩分過多になり高血圧や脳卒中のリスクが高まります。
塩分は大切ですが摂りすぎには注意してくださいね!
熱中症で塩分が不足するとどうなる?
では汗をかいて塩分が不足するとどうなるのでしょうか。
炎天下で激しい運動をしたり長時間の労働をすると
大量の汗をかきますし、喉も渇きますから
水分補給をしっかりしている方も多いでしょう。
しかし、水分補給だけで塩分を摂らないと
ますます酷い症状が出ます。
前の章で体液には塩分も含まれていると書きましたが、
正常な塩分濃度も決まっていて常に正しい濃度になるよう調整しています。
高すぎれば下げようとするし、
低すぎれば上げようとするということ。
大量の汗をかいて水分と塩分が急激に失われたとき、
水分だけを補給すると体内の塩分濃度が下がってしまいます。
そうするとこれ以上塩分濃度が下がらないように
汗や尿で水分を排出したり、喉の渇きがなくなったりします。
そうするとますます脱水が進みますよね。
これを「自発的脱水症」といいます。
このまま進むと低ナトリウム血症となり、錯乱・痙攣・昏迷など
命に関わる重篤な症状が出ます。
ですから、大量の汗をかいたときには水分補給も大切なのですが
せっかく補給した水分を体内に保っておくためにも塩分補給が大切なんです。
熱中症予防の塩分補給は高血圧の人もしていい?
熱中症対策に必要な塩分補給ですが、
例えば高血圧で普段塩分をなるべく摂らないようにしている方でも
していいのでしょうか。
結論から言うと、
意識して塩分を摂らなくてもいいです。
日本高血圧学会では
「高血圧の方は夏でも塩分を制限したほうがいい」としています。
普段塩分制限をしている方が熱中症対策と言って
過剰な塩分摂取をするのは危険です。
これまでも書いてきた通り暑い場所で日常生活を送るくらいであれば
それほど塩分は失われませんから
意識して塩分を摂ろうとすると塩分過多になってしまいます。
スポーツドリンクに含まれている程度の塩分であれば
摂取しても問題ないとは言われていますが、
症状は人によってそれぞれ違いますから
どの程度まで塩分をとってもいいのかについては
主治医の先生としっかり相談してくださいね!
熱中症予防と塩分補給 まとめ
・炎天下の激しい運動や長時間労働で大量の汗をかいたときのみ、塩分補給をする。
・水分補給のみで塩分補給をしないと脱水が進み、重篤な症状が出る。
・高血圧などで塩分制限をしている方は、熱中症対策として意識して塩分を摂らなくてもいい。
熱中症対策として塩分補給の必要性や高血圧の方の塩分補給についてまとめました。
最近は「塩分補給も必要だよ!」という情報が広まり
塩飴やタブレットを常備している方も多いですが
熱中症対策としての塩分補給について正しい知識を持っている方は少ないです。
塩分補給も大切ですが、食事からも塩分は取れますし
スポーツドリンクや経口補水液にはすでに塩分が含まれています。
摂りすぎには充分気をつけてくださいね!